医薬品の効き目と危険性は「量」によって変わります。用量と反応の関係、そして安全性を確かめる試験の枠組みを学びましょう。
先生、薬って『たくさん飲めばよく効く』わけじゃないんですよねぇ?
その通りよ。
医薬品の作用は、投与した量(用量)と反応の関係でとらえるの。
これを用量反応関係というのよ。
量が少なすぎると効かない『無効量』、適切だと『治療量』、多すぎると中毒を起こす『中毒量』、そしてさらに増えると『致死量』になるの。
動物実験では、投与した動物の半数が死亡する量をLD50(50%致死量)といい、これは医薬品の毒性の指標として使われますね。
半分死んじゃう量…?
なんかこわい言葉だけど、安全性を測るのに使うんだね。
そう。
だから医薬品の開発では、動物実験や臨床試験で有効性と安全性を段階的に確かめるの。
その基準がいくつも定められているのよ。
非臨床試験(動物など)の安全性基準がGLP、ヒトを対象とした臨床試験の基準がGCPです。
承認後の安全管理はGVP、市販後の調査はGPSPですね。
アルファベットがいっぱい…どう区別すればいいんですかぁ?
『開発の順番』で覚えるといいわ。
動物(GLP)→ヒトの試験(GCP)→承認後の安全管理(GVP)→市販後の調査(GPSP)。
時間の流れに沿っているの。
L=Laboratory(実験室)で動物、C=Clinical(臨床)でヒト…頭文字でイメージできる!
いい覚え方ね。
少ない量でも効く薬もあれば、多くても安全な薬もある。
だからこそ、決められた用法用量を守ることが何より大切なのよ。
確認クイズ
医薬品のリスク評価に関する記述として正しいものはどれか。
- GLPは、ヒトを対象とした臨床試験の実施基準である
- LD50は、投与した動物の半数が死亡する用量で毒性の指標となる
- 用量を増やせば増やすほど、医薬品の効果は必ず高まる
- GCPは、製造販売後の安全管理に関する基準である
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正解: 2. LD50は、投与した動物の半数が死亡する用量で毒性の指標となる
LD50は動物の半数が死亡する用量で毒性の指標となるのが正解。GLPは非臨床(動物)試験の基準でヒトの臨床試験はGCP(選択肢1・4が入れ替わり)。用量を増やせば中毒量・致死量に至るため効果が必ず高まるわけではない(選択肢3)。