かぜ薬(総合感冒薬)

かぜ薬が原因治療ではなく諸症状の緩和を目的とすること、原因の多くがウイルスであること、配合成分の考え方を解説します。

第3章は成分名と作用の暗記が中心です。まずは最も身近な『かぜ薬』から。かぜ薬が何を目指した薬なのかを理解しましょう。

高梨 ひまり(普段) 高梨 ひまり

先生、かぜ薬ってさ、かぜそのものを治してくれるんでしょ?

橘 美咲 先生(笑顔) 橘 美咲 先生

それがね、違うのよ。かぜ薬(総合感冒薬)は、かぜのウイルスを退治する薬ではないの。
あくまで、くしゃみ・鼻水・発熱・咳などの諸症状をやわらげる薬なのよ。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

そもそも『かぜ』は単一の病気ではなく、さまざまな症状が組み合わさった状態(かぜ症候群)ですね。
原因の8〜9割はウイルスとされています。

星野 ひな(普段) 星野 ひな

ウイルスが原因なら、抗生物質は効かないんですかぁ?

橘 美咲 先生(普段) 橘 美咲 先生

そうなの。
細菌には抗菌薬が効くけれど、ウイルスには効かないの。
だからかぜ薬は、つらい症状を抑えて体力の消耗を防ぎ、自然な回復を助けるものなのよ。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

配合成分は症状別に整理できます。
くしゃみ・鼻水には抗ヒスタミン成分(クロルフェニラミン等)、発熱・痛みには解熱鎮痛薬、咳や痰には鎮咳去痰薬成分、といった具合ですね。

高梨 ひまり(びっくり) 高梨 ひまり

いろんな成分が全部入ってるんだ。
じゃあ症状が1つだけでも全部飲んじゃうの?

橘 美咲 先生(普段) 橘 美咲 先生

そこが注意点なの。
鼻水しか出ていないのに総合感冒薬を飲むと、不要な成分まで摂ることになる。
症状が限られるなら、その症状に合った薬を選ぶほうがいいわ。

星野 ひな(普段) 星野 ひな

漢方の風邪薬もありますよねぇ?

橘 美咲 先生(普段) 橘 美咲 先生

あるわ。
かぜの漢方処方といえば、体力があり寒け・発熱のある初期に用いる麻黄湯、体力中等度以上の葛根湯などね。
証(体質・状態)に合わせて選ぶのが基本よ。

佐倉 葵(普段) 佐倉 葵

なお、かぜが長引く、高熱が続くといった場合は、かぜ薬で対応せず受診を勧めることも大切ですね。

高梨 ひまり(笑い) 高梨 ひまり

『かぜ薬は症状をやわらげるだけ、原因のほとんどはウイルス』——ここ、しっかり覚えた!

確認クイズ

かぜ薬(総合感冒薬)に関する記述として正しいものはどれか。

  1. かぜ薬は、かぜのウイルスを死滅させて原因を取り除く薬である
  2. かぜの原因の多くは細菌感染であり、抗菌薬が有効である
  3. かぜ薬は諸症状の緩和を目的とし、原因の多くはウイルスである
  4. 総合感冒薬は、症状が1つだけでも必ず選ぶべき薬である
こたえを見る

正解: 3. かぜ薬は諸症状の緩和を目的とし、原因の多くはウイルスである

かぜ薬は諸症状の緩和が目的で、原因の多くはウイルスが正解。かぜ薬はウイルスを死滅させるものではなく(選択肢1)、原因の8〜9割はウイルスで抗菌薬は効かず(選択肢2)、症状が限られるならその症状に合った薬を選ぶほうがよい(選択肢4)。

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