咳を鎮める成分と、痰を出しやすくする成分。鎮咳去痰薬は目的の異なる成分を組み合わせています。咳と痰の仕組みから見ていきましょう。
咳止めって、咳を無理やり止めちゃって大丈夫なの?
いい疑問ね。
そもそも咳は、気道の異物や痰を排出しようとする体の防御反応なの。
だから、やたらと止めればいいわけではないのよ。
鎮咳去痰薬は、咳を鎮める鎮咳成分と、痰を出しやすくする去痰成分などを組み合わせています。
目的の違う成分が入っているのですね。
咳を止める成分には、どんなものがあるんですかぁ?
鎮咳成分は、脳の咳中枢に働いて咳を抑えるものが中心よ。
麻薬性のコデインリン酸塩(ジヒドロコデインを含む)と、非麻薬性のデキストロメトルファンが代表ね。
麻薬性!?
咳止めなのに?
はい。コデインリン酸塩は麻薬性の鎮咳成分で、依存性があります。
また便秘を起こしやすく、12歳未満の小児には使用しないこととされています。
デキストロメトルファンは非麻薬性で、これらの点が異なりますね。
咳がひどくて眠れないようなときは、気管支を広げて呼吸を楽にする気管支拡張成分(メチルエフェドリン等)が加えられることもあるわ。
痰を出しやすくする成分は?
去痰成分ですね。
痰の切れをよくするグアイフェネシンや、痰の粘りをやわらげるカルボシステイン、ブロムヘキシンなどがあります。
のどスプレーとかトローチとは違うの?
違うわ。
それらは口腔咽喉薬といって、口やのどの炎症・殺菌が目的。
全身に作用して咳や痰そのものに働く鎮咳去痰薬とは、狙いが別なのよ。
確認クイズ
鎮咳去痰薬に関する記述として正しいものはどれか。
- コデインリン酸塩は非麻薬性で、依存性はまったくない
- 去痰成分は、脳の咳中枢に作用して咳を止める成分である
- コデインリン酸塩は麻薬性の鎮咳成分で、12歳未満には使用しない
- 鎮咳去痰薬と口腔咽喉薬は、作用の目的がまったく同じである
こたえを見る
正解: 3. コデインリン酸塩は麻薬性の鎮咳成分で、12歳未満には使用しない
コデインリン酸塩は麻薬性の鎮咳成分で12歳未満には使用しないのが正解。コデインは麻薬性で依存性があり(選択肢1)、咳中枢に作用するのは鎮咳成分で去痰成分は痰に働き(選択肢2)、口腔咽喉薬は口・のどの炎症等が目的で目的が異なる(選択肢4)。