のどの薬には、トローチやスプレー、うがい薬などがあります。口やのどの局所に働くこれらの薬の成分と注意点を学びましょう。
先生、のどのトローチやうがい薬は、鎮咳去痰薬とはどう違うんですかぁ?
口腔咽喉薬や含嗽薬(うがい薬)は、口の中やのどの、いわば『局所』に働く薬なの。
炎症をやわらげたり、殺菌・消毒したりするのが目的よ。
殺菌消毒成分としては、セチルピリジニウム塩化物や、ポビドンヨードなどのヨウ素系成分が用いられます。
口腔内の細菌の繁殖を抑えるのですね。
うがい薬の茶色いやつ、あれがヨウ素なんだ。
あれって注意することあるの?
あるのよ。
ヨウ素系成分は、まれにショック(アナフィラキシー)のような重いアレルギー反応を起こすことがあるの。
ヨウ素に過敏な人は使えないわ。
また、ヨウ素は甲状腺におけるホルモン産生に影響を与えることがあり、甲状腺疾患の診断を受けた人では、治療に影響するおそれがあるため相談が必要ですね。
炎症をやわらげる成分もあるんですかぁ?
ええ。
抗炎症成分として、グリチルリチン酸二カリウムやトラネキサム酸などが配合されることがあるわ。
のどの腫れや痛みをやわらげる目的よ。
トローチって、噛んで早く溶かしたほうが効くよね?
いえ、逆です。
トローチやドロップは、口の中で噛まずにゆっくり溶かして使うのが基本です。
急いで飲み込むと、局所に十分作用せず効果が期待できません。
含嗽薬も、用法どおりに薄めて使うことが大切。
濃すぎても薄すぎても、期待する効果が得られないのよ。
『局所に効く・ヨウ素はショックと甲状腺に注意・トローチは噛まない』——覚えた!
確認クイズ
口腔咽喉薬・含嗽薬に関する記述として正しいものはどれか。
- ヨウ素系の殺菌消毒成分では、ショックを起こすことは決してない
- トローチは、口の中で噛み砕いて速やかに飲み込むのがよい
- ヨウ素は甲状腺のホルモン産生に影響し、甲状腺疾患のある人は相談が必要である
- 含嗽薬は、濃ければ濃いほど効果が高まる
こたえを見る
正解: 3. ヨウ素は甲状腺のホルモン産生に影響し、甲状腺疾患のある人は相談が必要である
ヨウ素は甲状腺のホルモン産生に影響し、甲状腺疾患のある人は相談が必要なのが正解。ヨウ素系はショックを起こすことがあり(選択肢1)、トローチは噛まずに溶かして使い(選択肢2)、含嗽薬は用法どおりに薄めて使う(選択肢4)。