痔は、肛門付近の血管がうっ血したり、切れたりして起こる身近な病気です。ここでは痔疾用薬の内用・外用の使い分けと主な成分を学びましょう。
先生、痔の薬って塗るやつでしょ?
飲むタイプもあるの?
両方あるのよ。
痔疾用薬は、患部に直接使う外用痔疾用薬と、体の内側から働きかける内用痔疾用薬に分けられるの。
痔には、肛門の血管がうっ血して腫れる痔核(いぼ痔)、皮膚が切れる裂肛(切れ痔)、細菌感染による痔瘻などがあるわ。
外用痔疾用薬には、痛みやかゆみを抑える局所麻酔成分のリドカインやジブカイン塩酸塩などが配合されます。
血を止める成分も入っているんですかぁ?
ええ。
出血には、粘膜をひきしめて止血する収斂成分のタンニン酸や、酸化亜鉛などが使われるの。
また、炎症をやわらげるためにヒドロコルチゾンなどのステロイド性抗炎症成分が配合されることがあります。
ただし長期・大量使用は避ける必要がありますね。
飲むほうの内用薬は何のためにあるの?
内用痔疾用薬には、血行を促したり便通を整えたりする目的で、生薬や配合成分が用いられるの。
乙字湯などの漢方処方が使われることもあるわ。
薬だけじゃなくて、生活も関係するんですよねぇ?
その通り。
痔は便秘や長時間の座位、刺激物のとりすぎが悪化要因なの。
薬とあわせて、食物繊維をとる・体を冷やさないなど生活習慣の改善が大切よ。
出血が続いたり、痛みが強い場合は、痔以外の重大な病気が隠れていることもあります。
医療機関の受診を勧めることも重要ですね。
『麻酔・止血・抗炎症+生活改善』で痔とたたかう、と!
覚えた!
確認クイズ
痔の薬に関する記述として正しいものはどれか。
- リドカインは、痔による出血を止める収斂成分である
- タンニン酸は、粘膜をひきしめて止血に働く収斂成分である
- 外用痔疾用薬にステロイド性抗炎症成分が配合されることはない
- 痔の悪化に生活習慣は関係しないため、薬のみで対処すればよい
こたえを見る
正解: 2. タンニン酸は、粘膜をひきしめて止血に働く収斂成分である
タンニン酸は粘膜をひきしめて止血する収斂成分が正解。リドカインは止血ではなく痛み・かゆみを鎮める局所麻酔成分で(選択肢1)、ヒドロコルチゾン等のステロイド性抗炎症成分が配合されることがあり(選択肢3)、便秘や座位など生活習慣が痔の悪化に関与する(選択肢4)。