副作用情報を集めるのは医薬関係者だけではありません。医薬品を製造・販売する企業にも、報告や調査の義務があります。そのしくみを学びましょう。
製薬会社の側にも、報告する義務があるんですかぁ?
あるのよ。
製造販売業者は、自社の医薬品による副作用・感染症・研究報告などを知ったときに、国へ報告することが義務づけられているの。
これは医薬品医療機器等法に基づく企業からの報告制度です。
副作用等の情報を、その重篤性などに応じた期限内に報告することとされています。
医薬関係者の報告とは、別の仕組みなんだね。
そうなの。
企業からの報告と、医薬関係者からの報告、両方の情報を国が集めて評価しているの。
多くの目で見ることが安全につながるのよ。
新しく承認された薬は、あとから見直したりしないんですかぁ?
見直すわ。
それが再審査・再評価の仕組みよ。
新医薬品などについては、承認後の一定期間、有効性・安全性を改めて確認する再審査制度があるの。
また、既存の医薬品についても、最新の知見に照らして有効性・安全性を見直す再評価制度があります。
承認は『一度取れば終わり』ではないのですね。
新しく売り出したばかりの薬は、特に念入りに見るんじゃない?
鋭いわね。
それが市販直後調査よ。
販売開始からの一定期間、副作用などの情報を特に集中して収集するの。
売り始めがいちばん情報が少ないから、集中して見るんですねぇ。
その通り。
企業の報告・再審査・再評価・市販直後調査——どれも『市販後も安全性を追い続ける』ための仕組みなの。
『会社も報告する』『承認後も見直す』——安全対策って何重にもなってるんだね!
確認クイズ
企業からの副作用・感染症報告等に関する記述として正しいものはどれか。
- 製造販売業者には、副作用や感染症を報告する義務はない
- 市販直後調査は、販売開始直後の一定期間、副作用等の情報を集中的に収集する
- 医薬品の承認は、一度取得すれば見直されることはない
- 再評価制度は、まだ承認されていない医薬品を対象とする制度である
こたえを見る
正解: 2. 市販直後調査は、販売開始直後の一定期間、副作用等の情報を集中的に収集する
市販直後調査は販売開始直後の一定期間、副作用等の情報を集中的に収集するのが正解。製造販売業者にも副作用等の報告義務があり(選択肢1)、承認後も再審査・再評価で見直され(選択肢3)、再評価は既に承認された医薬品を対象とする(選択肢4)。