実際に起きた副作用の事例から、どのような安全対策がとられてきたのかを学びます。一般用医薬品にまつわる代表的な事例を見ていきましょう。
市販薬でも、大きな問題が起きたことがあるんですかぁ?
残念だけどあるの。
まずは『アンプル入りかぜ薬』の事例よ。
かつて、かぜ薬をアンプルに入れた製品が販売されていたの。
アンプル剤は液剤で吸収が速く、血中濃度が急激に高くなりやすいものでした。
その結果、解熱鎮痛成分による重篤な副作用で死亡例が発生したのです。
それで、その薬はどうなったの?
製品が回収され、アンプル入りかぜ薬は製造中止になったの。
急激に濃度が上がる剤形の危うさが、教訓になった事例ね。
ほかにも事例はあるんですかぁ?
『小柴胡湯による間質性肺炎』ね。
漢方製剤の小柴胡湯を使用した人に、間質性肺炎という重い副作用が生じることが問題になったの。
特に、インターフェロン製剤との併用や、慢性肝炎の患者での使用で問題となりました。
これを受けて、使用上の注意の改訂などの安全対策がとられました。
漢方だからって、副作用がないわけじゃないんだね。
その通りよ。
そしてもう1つが、塩酸フェニルプロパノールアミン、いわゆるPPAの事例なの。
鼻炎用内服薬などに配合されていたPPAについて、出血性脳卒中との関連が報告されました。
これを受けて、代替成分であるプソイドエフェドリン塩酸塩などへの切替えが進められたのです。
問題が分かった成分を、別の成分に置き換えたんですねぇ。
そうなの。
『アンプルかぜ薬=回収』『小柴胡湯=間質性肺炎』『PPA=出血性脳卒中→プソイドエフェドリンへ』——この3つはセットで覚えてね。
事例と対応を組にして覚える、っと。
どれも実際の被害から学んだ対策なんだね。
確認クイズ
一般用医薬品の主な安全対策の事例に関する記述として正しいものはどれか。
- アンプル入りかぜ薬は、副作用の問題がなく現在も広く販売されている
- PPA(塩酸フェニルプロパノールアミン)は、出血性脳卒中との関連からプソイドエフェドリン等へ切り替えられた
- 小柴胡湯は漢方製剤であるため、重篤な副作用が生じることはない
- アンプル入りかぜ薬は、血中濃度がゆるやかに上昇するため安全性が高い
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正解: 2. PPA(塩酸フェニルプロパノールアミン)は、出血性脳卒中との関連からプソイドエフェドリン等へ切り替えられた
PPAは出血性脳卒中との関連からプソイドエフェドリン等へ切り替えられたのが正解。アンプル入りかぜ薬は死亡例発生で回収・製造中止となり(選択肢1・4)、小柴胡湯には間質性肺炎という重篤な副作用が報告されている(選択肢3)。