医薬品の副作用には、体全体に及ぶ重篤なものと、特定の部位に生じるものがあります。特に早期発見が大切な重い全身性副作用を中心に学びましょう。
副作用って、体のあちこちに出るものと、一部に出るものがあるの?
そう分けられるの。
全身に及ぶ全身性の副作用と、皮膚や粘膜など特定の部位に出る局所性の副作用よ。
特に重篤な全身性のものから見ていきましょう。
まずショック。
これはアナフィラキシーとも呼ばれ、医薬品などが原因で起こる、非常に激しい即時型のアレルギー反応なの。
ショックでは、発症後短時間で顔面蒼白、冷や汗、呼吸困難、血圧低下などが急速に進みます。
生命に関わるため、直ちに医療機関での対応が必要ですね。
皮膚に出る重い副作用もあるって聞きましたぁ。
あるのよ。皮膚粘膜眼症候群——スティーブンス・ジョンソン症候群、SJSね。
高熱とともに、皮膚や口・目などの粘膜に発疹や水疱、ただれが広がる重篤な副作用よ。
よく似たものに中毒性表皮壊死融解症(TEN)があります。
全身の広い範囲で皮膚が赤くなり、水疱ができて表皮が剥がれる、さらに重篤な状態ですね。
SJSから移行することもあります。
どっちも高熱と皮膚・粘膜の症状か…早く気づくのが大事そうだね。
その通り。
ほかにも、だるさや黄疸が出る肝機能障害や、むくみ・血圧上昇などが出る偽アルドステロン症も、覚えておきたい全身性の副作用よ。
偽アルドステロン症は、体内にナトリウムと水がたまり、カリウムが失われて起こります。
手足のだるさ、血圧上昇、むくみなどが現れますね。
甘草(かんぞう)を含む製剤で生じることが知られています。
局所性の副作用には、どんなものがあるんですかぁ?
たとえば、塗り薬などで起こる接触皮膚炎(かぶれ)や、消炎鎮痛薬などで生じる消化性潰瘍(胃や腸の粘膜が傷つくもの)などがあるわ。
局所とはいえ油断は禁物よ。
ショック・SJS・TEN・肝機能障害・偽アルドステロン症——重い全身性はしっかり覚えとく!
確認クイズ
医薬品の副作用に関する記述として正しいものはどれか。
- ショック(アナフィラキシー)は、時間をかけてゆっくり進行する軽い反応である
- 中毒性表皮壊死融解症(TEN)は、全身に発赤・水疱・表皮剥離を生じる重篤な副作用である
- 皮膚粘膜眼症候群(SJS)は、皮膚だけに症状が出て粘膜には影響しない
- 偽アルドステロン症では、体内のナトリウムが失われてカリウムが貯留する
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正解: 2. 中毒性表皮壊死融解症(TEN)は、全身に発赤・水疱・表皮剥離を生じる重篤な副作用である
TENは全身に発赤・水疱・表皮剥離を生じる重篤な副作用なのが正解。ショックは短時間で急速に進む激しい反応で(選択肢1)、SJSは皮膚だけでなく粘膜にも症状が出て(選択肢3)、偽アルドステロン症はナトリウムと水が貯留しカリウムが失われる(選択肢4)。