吸収された薬は、体の中で変化し、やがて外へ出ていきます。肝臓での代謝、血中濃度の意味、腎臓からの排泄という薬の運命を追いましょう。
薬って、吸収されたあとはどうなるの?
ずっと体に残るわけじゃないよね?
残らないの。
吸収された薬は、主に肝臓で代謝を受け、やがて体の外へ排泄されるのよ。
まず大事なのが肝初回通過効果ね。
肝初回通過効果とは、内服した薬が消化管で吸収されたあと、全身をめぐる前に、まず肝臓を通って代謝を受けること。
これで有効成分の量が減ることがあるの。
つまり内服薬は、肝初回通過効果を受けるため、吸収された成分がそのまま全て効くわけではありません。
肝機能が低下している人では、この代謝が十分に行われないこともありますね。
代謝を受けると、薬はどうなるんですかぁ?
多くの場合、代謝によって薬は効果を失ったり、体外に排出されやすい形に変えられたりするの。
逆に、代謝されて初めて効果を現す薬もあるのよ。
血中濃度って言葉、よく聞くけどあれは何?
血液中の薬の成分の濃度のことよ。
薬は、ある一定以上の濃度(最小有効濃度)にならないと効果が現れないの。
逆に高すぎると中毒域に入って危険なのよ。
血中濃度は、服用後に上がっていき、ピークを過ぎると代謝・排泄によって下がっていきます。
用法用量は、血中濃度を有効な範囲に保つよう定められているのですね。
排泄は、どこから出ていくんですかぁ?
主に腎臓から尿として排泄されるの。
だから腎機能が低下している人では、薬が排泄されにくく、体内にたまって効果や副作用が強く出やすいのよ。
補足すると、血液中で薬の成分は血漿タンパク質と結合したものと、結合していないものがあります。
効果を発揮するのは結合していない成分です。
この蛋白結合も薬の効き方に関わりますね。
肝臓で代謝、血中濃度を有効域に保つ、腎臓で排泄——薬の一生が見えた!
確認クイズ
薬の代謝と排泄に関する記述として正しいものはどれか。
- 肝初回通過効果とは、薬が肝臓を通らずに全身をめぐることをいう
- 薬は血中濃度が最小有効濃度に達しなくても、必ず効果を現す
- 薬は主に腎臓から排泄され、腎機能低下で体内にたまりやすい
- 血漿タンパク質と結合した成分だけが、効果を発揮する
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正解: 3. 薬は主に腎臓から排泄され、腎機能低下で体内にたまりやすい
薬は主に腎臓から排泄され腎機能低下で体内にたまりやすいのが正解。肝初回通過効果は肝臓で代謝を受けることで(選択肢1)、最小有効濃度に達しないと効果は現れず(選択肢2)、効果を発揮するのはタンパク質と結合していない成分(選択肢4)。