腸の調子を整える薬には、腸内環境を整えるものと、下痢を止めるものがあります。成分と、安易に使ってはいけない場面を学びましょう。
先生、整腸薬と下痢止めって、同じ『お腹の薬』ですけど、違うんですかぁ?
違うのよ。
整腸薬は腸内環境を整えて、下痢や便秘、腹部膨満感などをやわらげるもの。
止瀉薬は、下痢そのものを止めるものなの。
整腸成分としては、ビフィズス菌や乳酸菌などの生きた菌(生菌成分)が代表的です。
腸内の細菌のバランスを整える働きが期待されますね。
ヨーグルトの菌みたいなやつだ。
じゃあ下痢止めは?
止瀉薬の代表成分がロペラミドね。
腸の運動を抑えて、下痢を止めるの。
食あたりや水あたりではなく、食べすぎ・飲みすぎや、寝冷えによる下痢などに用いるものよ。
ほかにも、腸粘膜を保護する収斂成分として、タンニン酸アルブミンや次硝酸ビスマスなどがあります。
また、木クレオソートは腸の過剰な運動を正常化する止瀉成分ですね。
収斂って、どういう働きなんですかぁ?
腸の粘膜を引き締めて、炎症を鎮める働きよ。
吸着成分といって、有害物質や過剰な水分を吸着するタイプもあるわ。
下痢って全部止めちゃっていいの?
なんか体が出そうとしてる気もするけど。
鋭い指摘です。
細菌性の下痢(食中毒など)では、下痢は病原体や毒素を排出する反応でもあります。
安易に止瀉薬で止めると、かえって回復を遅らせることがあるため注意が必要です。
だから、発熱を伴う、血が混じる、激しい下痢が続くといった場合は、止瀉薬で対応せず受診を勧めることが大切なのよ。
確認クイズ
腸の薬(整腸薬・止瀉薬)に関する記述として正しいものはどれか。
- ロペラミドは腸内細菌のバランスを整える生菌成分である
- 細菌性の下痢には、まず止瀉薬で強力に下痢を止めるべきである
- 止瀉成分のロペラミドは、腸の運動を抑えて下痢を止める
- 整腸成分の生菌は、下痢を即座に止める作用を主とする
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正解: 3. 止瀉成分のロペラミドは、腸の運動を抑えて下痢を止める
止瀉成分のロペラミドは腸の運動を抑えて下痢を止めるのが正解。ロペラミドは生菌成分ではなく(選択肢1)、細菌性下痢に安易に止瀉薬を使うと回復を遅らせることがあり(選択肢2)、整腸成分の生菌は腸内環境を整えるもの(選択肢4)。