手指や器具、環境の衛生を保つために使う消毒薬。傷に使う消毒薬とは目的も成分も少し異なります。公衆衛生の観点から学びましょう。
手を消毒するのと、傷を消毒するのって、同じ薬じゃないの?
目的が少しちがうの。
公衆衛生用薬としての消毒薬は、手指・器具・環境の微生物を減らして、感染の広がりを防ぐために使うのよ。
消毒薬が微生物を死滅・除去することを消毒、微生物を含むすべてを死滅させることを滅菌といいます。
消毒薬によって効く微生物の範囲は異なります。
台所のハイターみたいなものも消毒薬なんですかぁ?
そうよ。
塩素系の次亜塩素酸ナトリウムは、幅広い微生物に効いて、器具や環境の消毒に使われるの。
ただし刺激やにおいが強いのが特徴ね。
塩素系の消毒薬は、酸性の物質(トイレ用洗浄剤など)と混ざると有毒な塩素ガスが発生します。
『まぜるな危険』の表示があり、絶対に混用してはいけません。
手指にはどんなのを使うの?
手指や器具には、逆性石けん(塩化ベンザルコニウム等)やアルコール(エタノール等)がよく使われるわ。
逆性石けんは、ふつうの石けんと一緒だと効果が下がるの。
逆性石けんは、洗浄力は弱いものの殺菌力があります。
普通の石けんで洗ったあとは、よくすすいでから使うのがポイントです。
もし消毒薬を誤って飲んでしまったら、どうすればいいんですかぁ?
まず基本は、飲み込んだものや量を確認して、すぐに医療機関に連絡することよ。
むやみに吐かせるのは危険な場合があるの。
応急手当は製品の表示に従うわ。
『塩素系は酸性と混ぜるな・逆性石けんは普通の石けんと相性が悪い』——注意が多いね!
確認クイズ
公衆衛生用薬の消毒薬に関する記述として正しいものはどれか。
- 次亜塩素酸ナトリウムは、酸性の物質と混ぜても有害なガスは発生しない
- 塩素系の消毒薬は、酸性の物質と混ざると有毒な塩素ガスを発生することがある
- 逆性石けんは、普通の石けんと一緒に使うほど殺菌力が高まる
- 消毒薬を誤飲したときは、必ずすぐに吐かせるのが正しい対処である
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正解: 2. 塩素系の消毒薬は、酸性の物質と混ざると有毒な塩素ガスを発生することがある
塩素系は酸性物質と混ざると有毒な塩素ガスを発生することがあるのが正解。次亜塩素酸ナトリウムは酸性物質と混ぜてはならず(選択肢1)、逆性石けんは普通の石けんと併用すると効果が低下し(選択肢3)、誤飲時にむやみに吐かせるのは危険な場合がある(選択肢4)。