ハエや蚊などの衛生害虫を防ぐ殺虫剤・忌避剤。成分によって作用の仕組みや毒性が異なります。安全に使うための知識を学びましょう。
先生、殺虫剤ってどれも同じような成分じゃないの?
いいえ、いくつかの系統があって、作用の仕組みがちがうのよ。殺虫剤は、ハエ・蚊・ゴキブリなどの衛生害虫を防除するために使うわ。
代表的なのが有機リン系です。
ジクロルボスなどがあり、害虫の体内でアセチルコリンを分解する酵素(コリンエステラーゼ)の働きを阻害して作用します。
人間にも影響があるんですかぁ?
有機リン系は、通常の使用では速やかに分解されるとされるけれど、高濃度や大量に触れると人体にも影響し得るの。
取扱いには注意が必要よ。
次にピレスロイド系です。
除虫菊の成分に由来し、比較的速やかに効果を示します。
家庭用の殺虫剤に広く使われています。
ほかの系統もあるの?
カーバメイト系もあるわ。
プロポクスルなどで、これも有機リン系と同じくコリンエステラーゼの働きを阻害するの。
ただし作用は可逆的とされるのよ。
蚊にさされないようにする薬もありますよねぇ?
はい、それが忌避剤です。
代表的な成分にディートがあります。
害虫を殺すのではなく、皮膚などに塗って寄せつけないようにするものです。
ディートは、年齢によって使用回数や濃度に注意が必要な場合があるの。
特に小さな子どもへの使用は、添付文書の指示をよく確認するのよ。
『有機リン・ピレスロイド・カーバメイトで殺す、ディートで寄せつけない』——整理できた!
確認クイズ
殺虫剤・忌避剤に関する記述として正しいものはどれか。
- 有機リン系殺虫剤は、コリンエステラーゼの働きを阻害して作用する
- ピレスロイド系は、有機リン系よりも殺虫の効果が現れるまで数日を要する
- 忌避剤(ディート)は、害虫を殺すことを主な目的とする
- 殺虫剤の系統はすべて同じで、作用の仕組みに違いはない
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正解: 1. 有機リン系殺虫剤は、コリンエステラーゼの働きを阻害して作用する
有機リン系はコリンエステラーゼの働きを阻害して作用するのが正解。ピレスロイド系は比較的速やかに効き(選択肢2)、忌避剤(ディート)は害虫を殺すのでなく寄せつけないためのもので(選択肢3)、殺虫剤には作用の異なる系統がある(選択肢4)。